立川シネマシティの映写チーフの雨宮が、個人的に音推しの作品についてコメントしていく【アメオトノオト】。
これから数回に分けて、音響好きな方のために詳しく語っていく予定の<再誕bスタ語り>始めます。
最後の第4回はスクリーンスピーカーのMeyer Sound「ASTRYA-140」についてです。
01:【Dolby Atmos】に対応しました!
02:bスタのサラウンドスピーカー Meyer Sound「HMS-10」「HMS-12」
03:bスタのサブウーファーMeyer Sound「2100-LFC」と「750-LFC」

<再誕bスタ語り>の最後は今回の【Dolby Atmos】対応という事以上に目玉と思っているMeyer Sound「ASTRYA-140」について語っていこうと思います。

「ASTRYA-140」
映画館のスクリーンの裏にはスピーカーがあります。そのスピーカーの事をスクリーンスピーカーまたはメインスピーカーと私達は呼んでいます。今回の【Dolby Atmos】改修工事にてそのスクリーンスピーカーに選んだのがMeyer Soundの「ASTRYA-140」です。
実はbスタジオの【Dolby Atmos】の計画を進め始めた頃、この「ASTRYA-140」は発表前で影も形も知りませんでした。なので同じMeyer Soundの「Ultra-X」シリーズの「X80」を使おうと思っていました。
その頃は「X80」もまだ発表されたくらいだったように思います。そんなおりに「X80」と「2100-LFC」を合体させたシネマモデルが出るよという情報をゲットしてしまったので「もうそんなの面白いに決まってるじゃん!それ使うしかないじゃん!」と実際に「ASTRYA-140」の音を聞く前に決めてしまいました。
とはいえ完全にノリというわけでもなく、ある程度の間違いないという確信がありました。
理由はまず「X80」と「2100-LFC」の二つのスピーカーが素晴らしいので、それを合体させて悪いわけがないという考えと、ベースがMeyer Soundの「Bluehorn」システムという私が今まで聴いたスピーカーの中で一番音が良いと思っているスピーカーシステムになっているという事で、ほぼ勝ち確といった内容だったのです。

左からLch,LCch,Cch,RCch,Rch
そしてこの「ASTRYA-140」を5本使って【Dolby Atmos】を計画したのです。
ここで少し映画館のスピーカーのうんちくですが、映画館のスクリーンスピーカーの基本はL,C,Rの3本のスピーカーを使います。
それぞれレフト、センター、ライトの事で、Lch(エルチャンネル)とかchをつけて呼びます。【Dolby Atmos】ではこのL,C,RにLC,RCというスピーカーがふえて5本のスピーカーにできます。読み方はLCがレフトセンター、RCがライトセンターと読みます。そしてchをつけて「レフトセンターチャンネル」というように呼びます。
5本に「できます」というのはL,C,Rの3本でもOKという事です。劇場が大きくなればなるほど5本にしなくてはいけなくなるのですが、劇場が小さければ3本で問題ありません。
bスタジオはどちらでも良いという大きさの劇場サイズなので、私の今までのL,C,Rの3本で上映をしていた経験上、やはり5本あったほうがいいなという考えで今回は少し無理に5本にしました。結果は大満足しています。
5本使っているという他にもう一つ推しポイントがありまして、この「ASTRYA-140」はスピーカーケーブルも使えますが、今回はLANケーブルで音をネットワーク伝送しています。
専門的にいうとAoIPという物の一つを使っています。今後は増えていくと思いますが現在は映画館でAoIPでネットワーク伝送をスピーカーで使っているところはまだあまり無いです。ノイズやスピーカーの制御とか色々とても有用な手法でどうしても今回このAoIPでスピーカーの音を出したかったのです。
そして肝心なスピーカーの音の方はというと、
「ASTRYA-140はいいぞ」
久々にこのミームを使いますが、本当にこれです。ここで語りきれないほどの良さがあります。
というか良すぎて語彙力が無くなってしまいますのでこの言葉しか出てきません。音が良いというのもありますが、音響システムとしての運用に大変素晴らしい性能をしています。
同業者向けに音の劇場設置後の測定データを公開したい気持ちです。それほどの性能と実際に耳で聞いた音の凄さに圧倒されます。
是非bスタジオでその音を聞いてみてください。日本だとシネマシティでしか今のところ聴く事ができません。今までと違う映画体験ができると思っています。