2023年9月のラインナップ

2023年8月28日

 9月もバラバラバラエティなシネマシティ。
 話題の新作はもちろん、名作のリヴァイヴァルから、アニメの特別上映から、音楽LIVEモノまでずらり。

 注目作は、まずは『タランティーノ 映画に愛された男』公開記念の『ワンス・アポン・ア・タイム・イン・ハリウッド』『ジャンゴ 繋がれざる者』の【極音】。
 どっちもカッコいいわ、爆笑だわ、痛快だわ、音楽最高だわの、大傑作。またスクリーンで逢える幸福。

 まだまだ夏日が続くので、せめて精神的体感温度下げていこう、ということでホラー映画史において頂点クラスの傑作『エクソシスト ディレクターズカット版』と、アメリカでは批評家からはあまり評判良くないものの観客絶賛の、いわゆる『グレイテスト・ショーマン』パターンになっている『ホーンテッドマンション』

 そして翌週には『ドラキュラ デメテル号最後の航海』。50個もの木箱を運ぶことになった帆船。もちろんその木箱の中身は…。『エイリアン』に代表される密室追い詰められ系ホラー。船という逃げ場のない狭小空間で、果たして化物から逃げ切れるのか?
 さらに日本だって負けてない同日公開、橋本環奈と重岡大毅共演、『リング』『女優霊』の中田秀夫監督最新作『禁じられた遊び』も忘れずに。

 3週目は、エンジン音ならシネマシティなので『グランツーリスモ』【極音】は要チェック。
 ゲームの実写化…ではなく、実際にグランツーのプレイヤーからプロレーサーになったヤン・マーデンボロー選手にインスパイアされた実話系レース映画。身体も心も震わせるサウンドで贈ります。
 なんと監督は意外にも『第9地区』『エリジウム』『チャッピー』のニール・ブロムカンプ。

 ホラーに続く、日本とハリウッド同日ミステリー作品公開『ミステリと言う勿れ』『名探偵ポアロ ベネチアの亡霊』を見比べるのも一興。

 そして9月の一番の期待作となるのは『ジョン・ウィック:コンセクエンス』【極爆】
 亡き妻の忘れ形見の犬を殺されてブチ切れてから8年。ロシアンマフィアを壊滅させたら勢いがつき、ついには世界を裏で牛耳る殺し屋組織との全面戦争へ。
 アクション映画の新しい時代を切り拓いたシリーズもいよいよ大詰め。「これどこやねん」とツッコみたくなる妙にサイバーな大阪での激闘が見どころだ。
 2時間49分とちょいと長いが、ぶん殴りあって、バンバン撃ち合っているとあっという間だから気にするな!

 そしてこれに対抗する日本映画と言えば、ホントに実写化するの!? と驚いた『沈黙の艦隊』だろう。
 カリスマ自衛官が日本初の原子力潜水艦をのっとって、世界情勢に均衡と安定をもたらさんと、潜水艦にして独立国を宣言、世界と渡り合うという…というストーリーだけでも心沸き立つ、あのとんでもない傑作漫画がついに実写化。
 『ハケンアニメ!』という優れた作品を放った、吉野耕平監督最新作。

 そしてアニメも充実。
 まずはシネマシティオリジナル企画《月イチ アニオール》はリクエストが多かった「ツルネ」を劇場版と併せて。
 1期総集編となる『ツルネ -はじまりの一射-』を通常時間帯に8日間上映、そして深夜に2期「ツルネ -つながりの一射-」を全話上映。先日、鶴岡音響監督にお越しいただき、こだわりにこだわった音響調整を敢行。鶴岡さんも「これが完成形だね」ともらしたクオリティで。

 そしてこれも期待せざるを得ない、少し前にリヴァイヴァル上映を行った『さよならの朝に約束の花を飾ろう』の岡田麿里監督最新作『アリスとテレスのまぼろし工場』は、ファンの皆さまの期待に応えて【極音】決定。
 劇中の音はもちろん、主題歌の中島みゆきの歌をじっくり聴かせるサウンドで。

 そして本国アメリカでは、革命的傑作アニメ『スパイダーバース』シリーズに並ぶほど高い評価を得ている『ミュータントタートルズ ミュータントパニック!』
 ダマされたと思って、一度予告編を観ていただきたい。
 ストップモーションアニメみのあるカクカク感&立体感と、コミックブック風手描き感の見事なフュージョン。アニメはまだまだ進化するのかと震える、すさまじいクオリティ。

 そしてシネマシティの重度のプリキュアオタク社員が「夢にみた理想のクリエイターがそろっている」と期待する『映画プリキュアオールスターズF』は、なんかその社員の熱がすごいので、映写の雨宮と組んで音にやたらとこだわるかも。

 アート系、ミニシアター系も充実。
 まずは大ヒットしすぎて緊急公開となった、東欧悪夢系ストップモーションアニメーション『オオカミの家』。CG全盛の世の中でこそ、妖しく、不気味で、官能的なストップモーションアニメーションが光輝く。
 映像美をより輝かせる、シネマシティのハイクオリティな映写とサウンドで、ぜひ。

 映画ファンの必須科目、ビクトル・エリセの名作中の名作『ミツバチのささやき』がスクリーンで観られるのだからたまらない。
 5歳にして素晴らしい演技を見せるアナ・トレントの信じられないほど美しい無垢な瞳を観るだけでも価値がある。
 古典ホラー映画の名作、ボリス・カーロフの『フランケンシュタイン』を観たばっかりに、村のはずれに隠れる脱走兵をフランケンシュタインの怪物だと思い込む少女を描く。

 奇跡的偶然だが『ミツバチのささやき』と同じ、スペインはフランコ独裁政権下の時代に、苦しい現実から空想に救いを求める少女を描いて、想像すること、物語を生み出すことの本質を描いた、ギレルモ・デル・トロ監督の最高傑作と言っていい『パンズ・ラビリンス』の日本最終上映が決定。超貴重な35mmフィルム上映で。
 哀しくも美しい物語、監督の面目躍如たる心奪われるモンスターデザイン、そして胸に響く音楽。
 まるで新品のような状態のフィルムが見つかったので、最後を飾るにふさわしい、高いクオリティで上映できます。この宝石を【極音】でやらないという選択はないでしょう。

 音楽系は、好評をいただいた8月の「シネマシティ ライヴ・フィルム・フェスティヴァル2023」の拡大版で「TM NETWORK CAMP FANKS!! ’89」「佐野元春 See Far Miles Tour Part II Live at Yokohama Arena1993.1.24」を上映。
 そして9月30日(土)10月1日(日)には「サザンオールスターズ 茅ヶ崎ライブ2023」のライブビューイングが決定。
 音楽系はチケットが基本外部販売になるので、ご注意を。残席があった場合のみ、当日にシネマシティで販売の可能性もあります。

 そうそう岡田准一主演の『ヘルドッグス』という強烈な一発を放った原田眞人監督の新作、特殊詐欺を生業とする姉弟が思いがけず3億円を手にしてしまったことから狙われるようになるクライム・サスペンス『BAD LANDS/バッドランズ』はかなり面白いらしいので、チェック。

 シークレット5本は近日中に情報解禁。
 シリーズものなのだが、こちらもシネマシティに重度のオタクがいるので、乞うご期待。

 9月も楽しみな作品いっぱい。
 劇場でお会いしましょう。

『ホーンテッドマンション』(C)2023 Disney Enterprises, Inc. All Rights Reserved.
『禁じられた遊び』(C)2023映画「禁じられた遊び」製作委員会
『ミステリと言う勿れ』(C)田村由美/小学館 (C)2023 フジテレビジョン 小学館 TopCoat 東宝 FNS27社
『ジョン・ウィック:コンセクエンス』(R), TM & (C)2023 Lions Gate Entertainment Inc. All Rights Reserved.
『沈黙の艦隊』(C)かわぐちかいじ/講談社 (C)2023 Amazon Content Services LLC OR ITS AFFILIATES. All Rights Reserved.
『劇場版ツルネ -はじまりの一射-』(C)綾野ことこ・京都アニメーション/ツルネ製作委員会
『アリスとテレスのまぼろし工場』(C)新見伏製鐵保存会
『プリキュアオールスターズF』(C)2023 映画プリキュアオールスターズF製作委員会
『オオカミの家』(C)Diluvio & Globo Rojo Films, 2018
『ミツバチのささやき』© 2005 Video Mercury Films S.A.
『パンズ・ラビリンス』(C) 2006 ESTUDIOS PICASSO, TEQUILA GANG Y ESPERANTO FILMOJ
『BAD LANDS』(C)2023「BAD LANDS」製作委員会