2023年2月のラインナップ

 日本の2月は、米アカデミー賞を見据えた高いクオリティの映画が並ぶ季節。

 シネマシティでも、とにかく先が読めない傑作『スリー・ビルボード』を取ったマーティン・マクドナー監督の待望の新作『イニシェリン島の精霊』を継続しつつ、『セッション』『ラ・ラ・ランド』のデイミアン・チャゼル監督の新作でサイレントからトーキーに切り替わる時代の、狂騒の映画業界の裏側を描く『バビロン』、『007 スカイフォール』『007 スペクター』『1917 命をかけた伝令』のサム・メンデス監督による、80年代イギリスの海辺の街の映画館を舞台とした『エンパイア・オブ・ライト』と、ノミネートに名を連ねる作品が並ぶ(『RRR』も継続上映中)。

 ほかにも、サノスに次ぐラスボスの登場が予告されている、MCUフェイズ5の幕開けとなる『アントマン&ワスプ クアントマニア』はファンは見逃すわけにはいかない1本。

 美貌のティモシー・シャラメが人間を喰う者同士の美しきラヴストーリーという、衝撃的すぎる題材に挑む『ボーンズ アンド オール』【R18+】は、大人映画ファンにぜひ。

 衝撃作といえば『オールド・ボーイ』『お嬢さん』など、度肝を抜く作品を連発するパク・チャヌク監督の新作で、カンヌ国際映画祭の監督賞を受賞した『別れる決心』も忘れてはならない。

 シネマシティ独自企画も冴え渡り、レジェンドアニメ4K【極音】シリーズ第3弾『AKIRA 4Kリマスター』、『戦場のメリークリスマス 4K修復版』復活を記念した大島渚監督作2本『青春残酷物語 4K修復版』の4K上映と、松田龍平デビュー作、新撰組内の衆道を描く『御法度』は35mmフィルム上映。

 さらに朝井リョウ原作×中川駿監督『少女は卒業しない』の公開を記念して、中川駿監督の短編『カランコエの花』と朝井リョウ原作の『桐島、部活やめるってよ』(3/4[土]-3/10[金])の上映も、超貴重。

 最後に、忘れてはならないのは仙台の高校生が世界一のジャズプレイヤーを目指す、激アツアニメ『BLUE GIANT』
 世界を打ちのめすことができる天才ジャズピアニスト、上原ひろみが音楽担当となれば、本気出す。何度LIVEに足を運んできたか。
 主人公の熱にほだされ、音楽のために生まれた映画館シネマシティも、世界に響かせる音を目指す。