岩波ホールで連日長蛇の列『大いなる沈黙へ グランド・シャルトルーズ修道院』9/6(土)から上映決定

2014年8月18日

 切り立つフランスアルプスの岩峰を背に、中世より山中に凜として建つグランド・シャルトルーズ修道院。
 雪深い場所ゆえにその屋根はいずれも鋭角だが、その斜度は外界を拒絶するための城塞を想起させないでもない。

 ここでは世俗と断絶した厳格な戒律の下に、驚くべき求道的な暮らしを送る修道士たちが住む。
 テレビ・ラジオなど娯楽の享受はもってのほか、日曜の散歩の時以外は私語すら許されず、日々変わらぬ祈祷と労働を粛々とこなし、一日の大半を一人で過ごす。魂が召されるまで。

 これまで明かされることはなかった、この極めて禁欲的な世界を、監督は自身も6ヶ月同じ暮しを共にすることで映像化。
 そぎ落とされた生活にふさわしく、音楽とナレーションを排してそこにある光だけで撮影された本作は「ドキュメンタリー」、あるいは「映画」という枠組すら超越し、グランド・シャルトルーズ修道院の世界そのものに近接していく。

 岩波ホールで公開されるやいなや、連日長蛇の列を作っている話題作を2014年9月6日(土)から立川シネマシティでも上映。
 たくさんの方々を魅了した「静寂の美」を「音響のシネマシティ」で。

 闇に灯るろうそくの火のように、大いなる沈黙における微細な音は、胸の深淵にこそ響く。

 公式HP … http://www.ooinaru-chinmoku.jp/