【アメオトノオト】『余命10年』『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021』

立川シネマシティの映写チーフ、雨宮が【雨音 AMEOTO】のサインをつけた、個人的に音推しの作品についてコメントしていく【アメオトノオト】。

『余命10年』
a、bスタジオ/2022年3月4日~
https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/2379

音楽の音がとてもいいです。映画全体の音も落ち着いていて良いのですが、音楽の音がとにかく綺麗です。
主題歌だけではなく、劇伴も全部良い音になっていて、これはこちらも本気で向き合わなければいけないと思い正座(気持ちの中で)して試写テストをしていました。画もㇱネスコを存分につかった綺麗なカットも多く映写として面白い素材になっています。
小松菜奈とRADWIMPSはもう約束された勝利のコラボですし、個人的にプッシュしている藤井監督なので結構熱い映画です。

『映画ドラえもん のび太の宇宙小戦争2021』
f、gスタジオ/2022年3月4日〜
https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/2071

え、ドラえもん?と思うかもしれませんが、めちゃくちゃ凄い、というか面白い音です。
今回なんと、ドルビーアトモス版も製作されているという話も聞いています。ようやくドラえもんらしくなってきたと思います。

「らしく」というのは、ドラえもんて実は35mmフィルムの時代はとても音に拘りを感じていました。毎年絶対に5.1chは当たり前で、ドルビーEXサラウンドという6.1chサラウンド対応でドルビーに比べるとあまり使われなかったDTSというドルビーのライバルのようなモノの5.1chサラウンドのCD-ROMも同封されていて、いろんなサウンドをしっかり作っていた凄い映画シリーズなんです。DCPになってから少し落ち着いてしまったな?と思っていました。

そしたら、前作ぐらいからガラリとサウンドデザインの質が変わったように感じ、今作ではドルビーアトモスも採用し「なんか凄いやる気だ!」と思ってはいたのですが、試写テストで「とんでもねぇモンがきちゃったな」とびっくりしてしまいました。

最初、大丈夫?これお子さん泣いちゃわない?!お母さんに怒られない?!って迫力にびっくりしました。
のですが良く聞いてみると、迫力はめちゃくちゃあるんですが子供の耳に配慮された作り方になっていると思います。本当にヤバイ!と思うTENETのような押しつぶされる感じではなく、ちゃんと迫力を出しつつなんか上手く音で感じるストレスを逃しているというか。大人よりも子供が敏感な高い音も痛くないように配慮を感じました。アニメ映画でよくある突き刺さるような痛さがありません。
実際本当にそんな狙いがあったのか偶然なのかはわかりませんが、これは面白い作り方してるなと思いました。
それと劇伴の音質も良く、大人の私が聞いていても楽しいです。

将来の映画音響ファンの英才教育ができる作品の一つになるかもしれません。