あれから30年、時は満ちた!伝説のダメ映画『スーパーマリオ 魔界帝国の女神』は本当にダメなのか? 9/15(金)からまさかの4Kリストア版、劇場公開。その目で確かめろ!

 1993年、ハリウッド映画史上初めて、ビデオゲームを原作とする作品が作られた。今や当たり前となったゲーム原作映画だが、すべてはここから始まった。

 しかしこれは当時、世界中から叩かれた。
 「マリオちゃうやん」
 なるほど、イタリア系アメリカ人の主人公であるマリオを、イギリスの名優ボブ・ホスキンスが演じている。
 そしてその弟のルイージはジョン・レグイザモ。南米コロンビア出身である。
 「兄弟ちゃうんかい」
 いや、それは20世紀の発想だ。今時代は追いついた。


 「クリボー? キモ。菌類やん」
 待っていただきたい。ならばあのままの、くりくりお目々の歩く巨大キノコを出せば良かったのか?
 マリオがボブ・ホスキンスの時点で、この作品の「リアリティの基準値」は上がっている。
 表現に真摯に取組むのであれば、襲い来るキノコ=はびこる菌類、この選択は正しいのではないか?
 併せて、攻撃してくる亀=人型爬虫類の読み替えも見事である。


 そして巨大な陰謀組織を率いる者とは、リアルにおいてどういう者か?
 これは当然、ギャングやマフィアのボスのような人物ということになろう。
 つまり大魔王クッパ=デニス・ホッパー。完璧なキャスティングだ。
 君は傑作『ブルー・ベルベット』を観たか?
 クッパがホッパー、ライムまでキまってる。


 30年の時を経て、曇り無き眼で見返すとき、本作をダメ映画などと切り捨てることが果たしてできるだろうか? あなたの、その目で検証していただきたい。
 今作なくして『ザ・スーパーマリオ・ブラザーズ・ムービー』の巨大な成功はなかったはずだ。いろんな意味で。

 映画ファン、ゲームファンなら、この伝説の1本を見逃すな!
 映画館で観たというだけで、10年くらい飲み会で使える話題になるぞ。
 あと吹替版に加えて字幕版の上映も行うのは、福岡での限定上映以外、日本中でシネマシティだけだ。

上映時間確認、Web予約は下をタップ (急げ、ロングランの可能性は低い)

(C)1993-PATHE FILMS