2025年10月のラインナップ

2025年9月29日

 映画ファンの秋、はじまる。
 派手な大作よりも小中規模の作品が増えてくる秋こそ、期待が膨らむ。


 とんでもなく絶賛の嵐が吹き荒れている、天才ポール・トーマス・アンダーソン監督の最新作『ワン・バトル・アフター・アナザー』
 Rotten Tomatoesのスコアも批評家、オーディエンスともに超高得点

 前作『リコリス・ピザ』は、これまでの重厚さから離れ、やたらひねってはいるものの爽やかな後味の青春ラブストーリーを作るという意表をついたが、今作はうってかわってアクションあり、サスペンスありのエンタメ要素強め。
 オスカー最有力候補ということで、映画ファンは必見。
 
 作品ページはこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3569


 ――音楽が始まった!
 【極音】のための音響調整で、オープニングの新曲が流れ始めたとき、改めて今作の音楽の力に引きずり込まれた。
 『劇場版総集編 ガールズバンドクライ【前編】青春狂走曲』の劇場用に磨かれた音は、テレビや配信のものとはやはり格段にクオリティが違う。

 今作は総集編ということもあり、なぜこれをあえて今映画館で観るのか、その意味を持たせたいと考えた。
 彼女たちの音楽を鼓膜ではなく身体全体で聴く体験を生み出そうと狙った。
 それが「LIVE HOUSE VOLUME」【極音】。ほとばしる空気の振動が、直接感情をも揺らす。
 
 作品ページはこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3487


 コンピュータ世界を飛び出して、今度は現実だ! 
 まさに今の、社会情勢のメタファーじゃないか。

 史上初のCG映画『トロン』からなぜか28年後に突如作られた続編『トロン:レガシー』。
 トロンと言えばコンピュータシステムの世界に飛び込んでいくというストーリーだったが、シリーズ第3作『トロン:アレス』ではそれが逆転。高度AIプログラムが現実世界に侵食してくる。

 『トロン:レガシー』ではダフト・パンクが音楽を担当したのが話題を呼んだが、今作はなんとナイン・インチ・ネイルズ。
 トレント・レズナーとアッティカ・ロスは映画音楽でも『ソーシャル・ネットワーク』からのデイヴィッド・フィンチャー作品、『ソウルフル・ワールド』など名作だらけだが、今回彼らは初めてナイン・インチ・ネイルズ名義で担当している。

 これは【極音】確定案件。
 
 作品ページはこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3583


 しばらく前からなにかと話題になる「闇バイト、闇ビジネス」。
 その社会の暗闇から抜け出そうともがいた、3人の若者の地獄の3日間。

 先日、釜山国際映画祭で北村匠海、綾野剛、林裕太の3人が最優秀俳優賞を同時受賞したという嬉しいニュースが流れたが、さすがに受賞しただけあって、すでに何度か行われている試写会での評判もすこぶる高い

 作品ページはこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3556


 破局を迎えた中年夫婦の泥沼の離婚騒動をブラックユーモアたっぷりに描いたアメリカの小説「ローズ家の戦争」2度目の映画化。2本目のタイトルはちょっと変わって『ローズ家 がけっぷちの夫婦』
 1本目はダニー・デヴィート監督、マイケル・ダグラスとキャスリーン・ターナー共演でなかなかの名作だった。

 今作はもちろん、ベネディクト・カンバーバッチと『女王陛下のお気に入り』でアン女王を演じて強烈な印象を残したオリヴィア・コールマンの共演というだけでもわくわくするが、監督がジェイ・ローチというのも見逃してはならない。『オースティン・パワーズ』シリーズ、『ミート・ザ・ペアレンツ』、最近なら『スキャンダル』を撮った毒の効いたコメディの名手。
 
 さらに『女王陛下のお気に入り』『クルエラ』『哀れなるものたち』、配信ドラマなら「THE GREAT エカチェリーナの時々真実の物語」と、傑作しか書いてないトニー・マクナマラが脚本ときたら、これは映画ファンは観ておいたほうがいいのではないか。期待大。 

 作品ページはこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3528


 佐藤二朗の顔芸、スゴすぎなんよ!

 『爆弾』、これはあの『キャラクター』の永井聡監督の作品だ。
 殺人を目撃した漫画家の卵が、警察には黙秘し、自分だけが知っている犯人をモデルにマンガを描いて大ヒット。一躍売れっ子になったものの、その漫画を模倣した事件が次々と発生するという傑作ミステリ。セカオワのFukase×菅田将暉の共演も話題になった、攻めた映画だ。

 イカれた犯罪者vs.警察。取調室での緊迫のつばぜり合いは王道だが、それゆえに面白い。
 楽しみすぎる。

 作品ページはこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3546


 白骨死体が奥深い山の中で発見される。その手には希少な将棋駒が握られていた。
 その持ち主は若き天才棋士。棋士は死体遺棄の容疑者となる…。

 『盤上の向日葵』は「孤狼の血」の柚月裕子による同題の小説が原作。2019年にNHKで一度ドラマ化されている。
 天才棋士役に坂口健太郎、棋士の過去を知る者で、掛け将棋の真剣師役に渡辺謙。しかし『国宝』でも凄まじかったが、渡辺謙が出ているだけで映画の格が上がる。予告編だけでも息を飲む。

 最近、邦画の勢いがすごい。惹きつけられる作品が次々と公開される。

 作品ページはこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3550