2024年11月のラインナップ

 11月は攻める秋。上映本数も多い。
 シネマシティ大型独自企画の『仁義なき戦い』全5作「全ランボー」を走らせつつ、大作、音楽モノ、アニメと色づいた山々の彩りのように。

 まずはスタッフ登壇イベントもありでの独自復活企画『夏へのトンネル、さよならの出口』を【極音】で1週間。

 同日始まるのは『仁義なき戦い』シリーズの脚本家、笠松和夫が遺した幻のプロットを、白石和彌監督が作り上げた『十一人の賊軍』は戊辰戦争を背景に藩命により罪人たちによる決死隊が暴れ回る時代劇アクション。
 このド迫力アクションを盛り上げるべくシネマシティでは【極爆】で。

 ブラックながらもほっこりの友情がアツい『ヴェノム』シリーズもいよいよ最後、泣けるとウワサの『ヴェノム:ザ・ラストダンス』も【極爆】で。

 『バッドサンタ』『サンタクローズ』『バイオレント・ナイト』など「サンタやりたい放題」の系譜に連なる新たなるサンタ映画が、ドウェイン・ジョンソンがアメコミヒーロー化したサンタ護衛隊長に扮する『レッド・ワン』
 誘拐されたサンタクロースを救うために、キャプテン・アメリカことクリス・エヴァンス演じる賞金稼ぎとタッグを組むというアクションコメディにはちょっと期待。

 あの水島精二監督×虚淵玄脚本のSFアニメが公開10周年を記念して4Kアップコンバートされて美麗映像で帰ってくる『楽園追放 -Impelled by 10th Anniversary-』。これはアニメファンは見逃せない。

 そして11月の最大注目作はやはり『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』だろう。
 前作のラッセル・クロウ演じるマキシマス将軍の息子が主人公となり、やはりひどい目に合い、やはり剣闘士となり、将軍へ復讐を遂げんとするストーリーとのこと。
 前作から四半世紀が経つこともあって、予告編だけでも映像のクオリティがすさまじいことに。

 え、映画館で観られるの!? と驚いたのが全世界で賞賛されているディズニープラス配信ドラマ「SHOGUN 将軍」1話と2話だけながら、8日間限定で上映。
 さすがディズニー制作ということで、連続ドラマといえど、並大抵の日本の時代劇の何倍もお金が掛かっているであろう超豪華映像に加え、主演かつプロデューサーを務めた真田広之の奮闘もあり、アメリカ制作作品にありがちなファンタジートンデモジャパンではなく、ちゃんと「時代劇」なっている作品を一部といえどスクリーンで観られる幸福。

 27歳で惜しくも早逝してしまった天才シンガー、エイミー・ワインハウスの短くも破滅的で波乱の人生を描く『BACK TO BLACK エイミーのすべて』も楽しみ。
 とても20代とは思えない、深くハスキーでスケールの大きなその歌声は、あまねく音楽を愛する人の心を揺らす。【極音】で贈ります。

 シネフィルならマストで抑えておくべき、かつては「イタリアのウディ・アレン」とも称されたナンニ・モレッティ監督の最新作『チネチッタで会いましょう』はタイトルが最高すぎるので上映決定。
 ベテラン映画監督の新作制作のドタバタを描くという、内容も最高。

 これこそシネマシティの出番なのが、サカナクションの今年のアリーナツアーのファイナルとなったぴあアリーナMMでの公演を捉えたライブフィルム『SAKANAQUARIUM 2024 “turn”』
 音楽用のサウンドシステムを備えた映画館の本領を発揮する【極音】で。

 11月を締めくくるのは、すでに絶賛レビューが出回っている『新聞記者』『余命10年』の藤井道人監督最新作『正体』。死刑判決を受けた殺人犯が逃亡、各地を転々としながら逃げ続けるその理由とは――。
 染井為人の同題ベストセラー小説を横浜流星を主演に映画化。

 ちょっとシークレット多めなのは、11月が作品多めでいろいろ間に合ってないため。
 渋い作品もあれば、アニメもありで、後日順次発表して参ります。