平成の幕開けとともに誕生した『鉄男』。節目の年に30年を迎えました。映像と音響でライブハウスにいるような感覚で体感してもらいたいと願って作った映画です。
今回の立川シネマシティでの極上音響上映は、『鉄男』にとっての大きなひとつの達成になると思っています。
30年を記念して、そして未来にも広がっていくよう最高の環境で観ていただけるよう企画しました。この機会に、『鉄男』を直に感じていただければ、と思います。
――― 監督 塚本晋也
『鉄男』30周年記念3部作【極上音響上映】
日時■
『鉄男』
2019年5月11日(土) – 17日(金)
11日(土)18:00回登壇:田口トモロヲ/塚本晋也/司会:三留まゆみ
『鉄男II BODY HAMMER』
2019年5月18日(土) – 24日(金)
18日(土)18:00回登壇:田口トモロヲ/塚本晋也/司会:塩田時敏
『鉄男 THE BULLET MAN』
2019年5月25日(土) – 31日(金)
25日(土)18:00回登壇:エリック・ボシック/桃生亜希子/中村優子/塚本晋也/司会:森直人
会場■シネマ・ツー/cスタジオ (180席)
※地図はこちら
料金■通常料金 ※各種割引適用
チケット■通常スケジュールでWeb予約/ツー窓口販売
上映時間の発表は…
『鉄男』
5/6(月)夜発表(金曜分は12日(日)夜)
『鉄男II』
5/13(月)夜発表(金曜分は19日(日)夜)
『鉄男 THE BULLET MAN』
5/20(月)夜発表(金曜分は26日(日)夜)
Web予約は…
有料会員シネマシティズン:上映日4日前(0:00開始)
一般:上映日3日前(0:00開始)
上映時間確認、Web予約はこちら
『鉄男』
https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/1672
『鉄男II』
https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/1673
『鉄男 THE BULLET MAN』
https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/1674
『鉄男』3部作、ふたたびの上映に寄せて
シネマシティ企画室長:遠山武志
いまや邦画クラシックとして映画ファンが見るべき名作に数えられることもある『桐島、部活やめるってよ』。
この中で神木隆之介演じる映画青年が、橋本愛演じる同級生の美少女とシネコンで偶然出会うという重要な場面があるのだが、この時二人が観ていた映画が『鉄男』なのである。
思わず身をのりだした。
ちょっと待ってくれ、『鉄男』を上映したシネコンなんてものはただ一つ、シネマシティだけだぞ!
ここはシネマシティだというのか!?
ならば橋本愛ちゃんが座ったシートはどこだ?
明日からその席はプレミア料金だ。
『鉄男 THE BULLET MAN』公開時、本当は都内は渋谷シネマライズのみの上映だったところを、強くお願いしてシネマシティでもお預かりさせてもらった。
そして公開日前に塚本監督にご来場いただいて音響調整を行い「BULLET SOUND」なる金属的音響暴力を撃ち放った。
塚本監督にはそのサウンドをいたく気に入っていただき、よりにもよってシネマライズの初日舞台挨拶で、シネマシティで観てほしいと爆弾発言するほどであった。
そして興行が終わっても熱冷めやらず『鉄男 THE BULLET MAN』のソフト発売時、記念イベントとして世界で初めて『鉄男』3部作連続上映を開催していただけることになった。
だがこの時『鉄男』は35mmフィルムしかなかった。しかもスタンダードサイズときた。
頭を抱えたが、しかしこの栄えあるご提案に応えるため、全作音響調整はもちろん、備えがなかったスタンダードのレンズをこのために調達し、アパチャーマスクも制作。万全の体制を整えて決行した。
一夜限りのイベント、もちろん元なんか取れん。
当時『鉄男』の上映とは、そこまでやらねばできないものであり、フィルム映写機のないほとんどのシネコンではおいそれと上映できるものではなかったのだ。
だから橋本愛ちゃんはシネマ・ツーで観たのだと、ほぼ断言できる。
だが2016年、待望のBlu-rayが発売され、もうどこのシネコンでも上映できるようになった。この日本が誇るべきカルト名作を広く知らしめるため、映画館の皆さん、ぜひご検討ください。
モノクロフィルムの、呪いじみた情念渦巻くざらつきもたまらないが、ソリッドでヴィヴィッドにHDリマスターされた映像はより金属の銀のきらめきを増している。
全作上映イベント当時より数段凶暴性を増したcスタジオにて、ふたたび『鉄男』3部作を上映させていただける光栄よ。
本心ではaスタジオを空けたいのだが、さすがにアベンジャーズにボコられる。ご容赦願いたい。
ふたたび塚本監督、音響の北田雅也さんにご来場いただき、音響調整を行う予定。
30年前の公開時とはまるで違う「令和の『鉄男』」を、映画ファンに叩きつける。