幸福なるときも、悲嘆にくれるときも、そこには音楽が流れていてほしい。
そんな音楽なしにはやってられないミュージックラヴァーズに贈る、最上級の音楽映画たち。
周年プロジェクト【CC20/30】として次に放つのは、ミュージカルではないけれど、音楽が最重要の要素となる映画たちを週替りで上映する特集「NOTHING BUT おんがく 2025」。
ミュージシャンの物語もあれば、繰返しの日常にささやかな彩りを求める音楽好きの物語も。
人の心を震わせて止まない「音楽」を、音響家の綿密な調整を施して贈る【極上音響上映】で、さらにその輝きに磨きをかけて贈ります。
概要■最上級の音楽映画を音響家の綿密な音響調整を施した【極音】で上映
日時■
『シング・ストリート 未来へのうた』(15)
6月6日(金)-12日(木)
『はじまりのうた』(13)
6月13日(金)-26日(木) 公開10周年記念 2週間上映
『PERFECT DAYS』(23)
6月27日(金)-7月3日(木)
『ロボット・ドリームズ』(23)
7月4日(金)-10日(木)
『コーダ あいのうた』(21)
7月11日(金)-17日(木)
会場■主にシネマ・ツー/cスタジオ。ただし作品によって異なります
料金■通常料金 ※各種割引適用
チケット■通常スケジュールでWeb予約および窓口販売
シング・ストリート 未来へのうた
2025年6月6日(金)-12日(木)
監督:ジョン・カーニー 出演:フェルディア・ウォルシュ=ピーロ/ルーシー・ボーイントン
いわゆる「バンドやろうぜ」映画だが、今作がユニークなのは、バンドを始めて「LIVEをやろう」となるのではなく、ミュージックビデオを作ろうとするところ。
舞台は80年代のダブリン。ミュージックビデオなるものが生まれ始めた時代。
時代を彩った名曲たちとその映像が散りばめられ、いつの時代も人生を切り拓くためにもがく若者の特権的な輝きを、さらに増していく。
観終わったあとは胸に感情があふれて、帰り道、空に向かって自分の音楽への愛を叫びたくなる。
上映時間確認、Web予約はこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/824
はじまりのうた
2025年6月13日(金)-26日(木)
監督:ジョン・カーニー 出演:キーラ・ナイトレイ/マーク・ラファロ
『シング・ストリート 未来へのうた』が思春期の少年たちの音楽物語なら、こちらはすでに成人した売れない女性ミュージシャンと、一度は成功をなしたものの今はさえない中年音楽プロデューサーの再出発を描いた、大人の青春音楽物語。
とにかく流れる歌がいちいち良すぎてたまらない。
監督のジョン・カーニーはアイルランドの大人気バンド「The Frames」のベースだったという経歴からも、音楽を知り尽くしている感じ。
キーラ・ナイトレイの歌声がきれいで可愛らしく、もちろんMaroon 5のアダム・レヴィーンの歌は間違いない。
ハリウッド作品ということで舌触りの良いエンタメになっており、カーニー監督の作品の中でも観やすい。
上映時間確認、Web予約はこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/1926
PERFECT DAYS
2025年6月27日(金)-7月3日(木)
監督:ヴィム・ヴェンダース 出演:役所広司/柄本時生/石川さゆり/三浦友和/田中泯
『ベルリン、天使の歌』『パリ、テキサス』で知られるドイツ映画の巨匠ヴィム・ヴェンダースが描いた、東京の片隅にひとり生きる清掃業者の男の、つつましくも端正で美しい、生き方。
明け方には起きて車を走らせ、渋谷の公共トイレを掃除して回り、夕方には銭湯につかって、一杯ひっかけて帰ることを繰り返す生活。
一見代わり映えのない日々にも小さな差違はあり、部屋のラジカセで、あるいはカーステレオで、カセットテープから流れる男が愛す音楽は、言葉よりも多くを語る。
カンヌ映画祭男優賞、日本アカデミー賞最優秀監督賞など、数々の映画賞でも高く評価された傑作。
上映時間確認、Web予約はこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3455
ロボット・ドリームズ
2025年7月4日(金)-10日(木)
監督・脚本:パブロ・ベルヘル
なにが悪かったわけでもないのに、すれ違ってしまったあの人、いつか忘れてしまっていたあの人。
ふと頭によぎる、遠い日の記憶。
シンプルな絵柄ながら、デザインと色彩の組み合わせで美しく仕上げ、作品世界に引き込む強い魅力。
台詞やナレーションを排し、言い表せないような関係性をこそ描く手法。
これは大人のための、切なくも美しい童話。
心躍らせるポップミュージックが、言葉なき世界を豊穣に満たす。
シネマシティで上映させてもらえる幸福に、目の前が潤む。
上映時間確認、Web予約はこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3441
コーダ あいのうた
2025年7月11日(金)-17日(木)
監督:シアン・ヘダー 出演:エミリア・ジョーンズ/トロイ・コッツァー/マーリー・マトリン
今作を「生涯のベスト作品」に挙げる方も、少なくないだろう。
第94回米アカデミー賞最優秀作品賞受賞。それほど力のある作品だ。
CODAとはChildren Of Deaf Adults(聴覚に障がいを持つ親の子ども) のこと。
主人公の少女は、ろう者の両親と兄との4人暮らしで、甲斐甲斐しく仕事や家事を手伝う暮らし。
少女は家族と一般社会との架け橋。かけがえのない支え。大切な存在。
だが、音なき世界に生きる家族は気づけなかった。彼女に歌の才能があることを。
ほがらかな笑いと、すれ違いの切なさと。
そして音楽映画の定石を覆す、クライマックスのまさかの演出は、呼吸をするのも忘れるほどの衝撃。
ちなみにヒロインと良い仲になる同級生の男の子を演じるのは『シング・ストリート』の主人公役のフェルディア・ウォルシュ=ピーロ。
上映時間確認、Web予約はこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3454