『劇場版 鬼滅の刃 無限城編 第一章 猗窩座再来』の勢いは衰えぬも、8月も新作続々。
夏を盛り上げる大作から、話題作までいろいろ登場。
戦後80年を迎える2025年夏に、このあとの80年も見続けられるであろう、戦争を描いたアニメの大傑作『この世界の片隅に』の15日間のリヴァイバルを皮切りに、前作は45億円超えの特大ヒットとなった『劇場版TOKYO MER 走る緊急救命室 南海ミッション』は、タイトル通り舞台は南海、その火山噴火によって引き起こされた災害に救命救急チームが立ち向かうという、ちょっとタイムリーな題材。
先に公開されたアメリカでは、批評家からも観客からも高評価の『星つなぎのエリオ』、『GODZILLA/ゴジラ』『ローグ・ワン スター・ウォーズ・ストーリー』を作ったギャレス・エドワーズ監督が新章を始める『ジュラシック・ワールド 復活の大地』。
名作TVアニメシリーズ「名探偵ホームズ」の中から、『風の谷のナウシカ』『天空の城ラピュタ』と同時上映された、宮崎駿(演出)/片渕須直(脚本)コンビ回4本の1週間限定上映や、STUDIO4℃制作の、かなり攻めたユニークなヴィジュアルで語られる人魚姫物語『ChaO/チャオ』も気になるところ。
一時、ゲーム配信者のあいだで大ブームとなり「8番ライク」なる一ゲームジャンルを形成するほどヒットした「8番出口」のまさかの映画化『8番出口』も、ヒットの予感。
楽しみな8月、始まる。
ふわふわとやわらかな筆致の絵で、たっぷりのユーモアで笑わせつつも、人間の本質を抉る漫画家・こうの史代と、偏執なまでにあの時代の呉を徹底的に調査し、作品世界にさらなる拡がりと深度をもたらした監督・片淵須直の、その化学反応はあまりにも凄まじく、観終われば、喪失感と幸福感のその両方に満たされて、うちのめされてしまう。
映画とは、これほどまでに人の心に強い影響をもたらすものか、とあらためて思わされる。
『この世界の片隅に』
また、すずさんにスクリーンで会える。
作品ページはこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3493
新章の開幕『ジュラシック・ワールド/復活の大地』。
ギャレス様は、やってくれると信じたい。
パークからワールドへと作品世界を拡げたシリーズの新章は、第1作の島に戻り、島内だけで繰り広げられる原点回帰。
アクションシーンを描かせたら現在トップクラスのギャレス・エドワーズ監督ゆえ、スリリングな体験を期待できるだろう。
作品ページはこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3409
『ChaO』人魚姫の話か…って、ちょっと思ってたのと違うぞ!?
松本大洋風の街に、ちょっと湯浅政明監督の『MIND GAME』を思い出させるようなキャラクターデザインで、なかなかインパクトのあるヴィジュアル。
色鉛筆で描いた風の背景があるかと思えば、細田守監督作品みたいなサイバーなビル群も出てきたり、こういう尖った作品には期待。
作品ページはこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3467
もっかい『リンダ・リンダ・リンダ』スクリーンで観られるってマジか!
ゼロ年代の青春音楽映画の傑作。
もはやほぼ失われてしまった、35mmフィルムのざらついた質感の、なんというエモさ。
あれから20年経ったって、どぶねずみみたいに美しくなりてえよ!
作品ページはこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3501
え、あれ映画にできるの!?
初めて聞いたとき耳を疑った『8番出口』。
ざっくり言えば、間違い探しゲーム。
ストーリーなんて、もちろんない。
妙にフォトリアリスティックな駅構内のヴィジュアルと、シュールな展開のギャップがウケたわけだが、果たしてどう料理するのか?
超大ヒットを連発する敏腕プロデューサーであり、自身も小説を書いたり、映画監督をしたりする才能、川村元気監督の手腕や、いかに。
作品ページはこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3468
前作は泣いた。
まさかジャッキー・チェン映画で泣かされると思わなかった。
だが原題はオリジナルにならって「KARATE KID」。ジャッキー、空手ちゃう。そうツッコまざるを得なかった。
だが今回の『ベスト・キッド:レジェンズ』は違う。
なんとオリジナルの主人公を演じたラルフ・マッチオが空手の先生として復活。やはりたくさんの観客からツッコまれた反省を活かしたのだろう。
とはいえジャッキーのこともないがしろに出来ないから、今作のキッドは空手とカンフーどっちも教えられるというわけだ。
アメリカでの観客の評判は上々。これは期待せざるを得ない。
作品ページはこちら https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/3466