2025年2月のラインナップ

 2月は映画ファンに刺さるであろう、良質な作品が次から次に。

 実質は2月作品の1/31(金)公開、スペインのおしゃれ名匠ペドロ・アルモドヴァル監督のヴェネツィア国際映画祭金獅子賞受賞作『ザ・ルーム・ネクスト・ドア』、ジェシー・アイゼンバーグが監督も兼ねる、賞レースに出まくっている『リアル・ペイン 心の旅』、スティーブ・マックィーンとダスティン・ホフマン共演の脱獄モノの傑作『パピヨン』(73)のリヴァイヴァルなど強力作が初週を飾る。

 そして7日から始まる、阿部寛主演『ショウタイムセブン』がアツい。監督はNHK出身で、あの「岸辺露伴」シリーズを生み出した渡辺一貴だけに期待が高まる。
 かつて降ろされた落ち目のキャスターが復帰を企んで、人気ニュース番組の生放送で連続爆弾魔と交渉するというサスペンス。2014年の韓国映画『テロ、ライブ』のリメイク。

 予告からも十分伝わってくる、傑作の香り『野生の島のロズ』。こんなん100%泣いてまうよ。
 映画レビューサイト「Rotten Tomatoes」のとんでもない高評価よ。
 今年実写版も公開される、傑作『リロ&スティッチ』『ヒックとドラゴン』の監督でもあるクリス・サンダース。
 今年のアカデミー賞長編アニメーション賞ノミネート。納得。

 陶酔の悪夢、ふたたび。
 まさかのスマッシュヒットとなった『オオカミの家』の監督コンビ、クリストバル・レオン&ホアキン・コシーニャの最新作は、実写ベースの新たなる世界『ハイパーボリア人』
 東京では渋谷シアター・イメージフォーラムさんとシネマシティの2館のみの公開。
 2月、初週から濃いぜ。

 1972年9月5日に発生した、パレスチナ武装組織によるイスラエル選手殺害テロ「ミュンヘンオリンピック事件」。
 スピルバーグ監督の『ミュンヘン』でも扱われた題材だが本作『セプテンバー5』は思いも寄らずテロ現場を生中継することになったテレビ局のスポーツ番組部門の極限状況をスリリングに描く。
 今年のアカデミー賞脚本賞にノミネートされている。

 『SAKANAQUARIUM 2024 “turn”』で「音楽のために生まれた映画館シネマシティ」を知ってくださった方に、音楽のよろこびふたたび。
 今度は今をときめく世界のYOASOBIの東京ドームでのファイナル公演を捉えた『劇場版 YOASOBI 5th ANNIVERSARY DOME LIVE 2024 “超現実”』
 映画用というより音楽用のスピーカーを備えたシネマシティだけが表現できる「音」をお楽しみに。

 「Thunderbolt Fantasy」シリーズ、ついに完結、『Thunderbolt Fantasy 東離劍遊紀 最終章』
 「魔法少女まどか☆マギカ」などで知られる脚本家、虚淵玄が原案・脚本・総監修を務めた、台湾の伝統的な人形劇の手法で作られた大河ファンタジー。
 音響監督がシネマシティではおなじみ岩浪音響監督ということで、音響監修をお願いしての【極音】の予定。ご期待ください。

 こ、これはアツい。
 『イノセンス』公開20周年を記念して、『GHOST IN THE SHELL 攻殻機動隊』とともに4Kリマスター版でリヴァイバル。
 攻殻と言えば川井憲次の音楽、というくらい不可分なサウンドを最高のクオリティで楽しんでいただくため【極音】で。
 もちろん画質も、シネマシティ。

 シャラメの歌、すご。
 いや『ウォンカとチョコレート工場のはじまり』でもめちゃ上手かったけども、ちゃんとボブ・ディランに聴こえる。 
 鉄板監督ジェームズ・マンゴールド最新作は、ボブ・ディランの若き日を描く『名もなき者 A COMPLETE UNKNOWN』。アカデミー賞8部門ノミネートの絶賛状態。もちろん【極音】で。

 今見ても超カッコいい、古びないルック。
 天才・松本大洋の傑作「ピンポン」をアニメ化した「ピンポン THE ANIMATION」
 天才卓球少年と彼にあこがれた努力の秀才の幼なじみが対決する、胸をかきみだす青春スポ根ストーリー。
 2月の《月イチ アニオール》は、アニメの表現の枠を拡げた才能、『犬王』『夜明け告げるルーのうた』の湯浅政明監督の代表作の1本を深夜に全話上映。