シネマシティ開業30周年を祝う1年の、そのスタートとなる10月。
気合い入れていきます。
10月初週の注目作は、本国アメリカで特大ヒットとなった、アメリカが分裂し内戦を繰り広げるという仮想戦争映画『シビル・ウォー アメリカ最後の日』。
『エクス・マキナ』『MEN 同じ顔の男たち』のアレックス・ガーランド監督最新作。戦場のリアリティをいや増す【極音】で。
事前予想を遥かに超える大ヒットとなった『ゲ謎』が映像にも音にも新たに手を入れて、ハイグレード版として生まれ変わった『鬼太郎誕生 ゲゲゲの謎 真生版』にも注目。
制作当初には想定されていたという恐怖演出を復活させたことも踏まえて、今作は【R15+】(15歳未満の鑑賞禁止)指定となった気合いの入れよう。
超有名映画レビューサイト「Rotten Tomatoes」でレビュワー評価「97%」という驚くべき高評価をされているオーストラリアのホラー『悪魔と夜更かし』も映画ファンは見逃せない。
『ブレア・ウィッチ・プロジェクト』『クローバーフィールド HAKAISHA』系のいわゆる「ファウンドフッテージ」モノ。70年代のテレビの、深夜のトーク番組で悪魔憑きの少女を出演させて、悪魔を生出演させようとするが…という物語。確かに面白そう。
第2週目は強力な2本が同日公開。
衝撃の内容で、社会現象的にヒットした『ジョーカー』の待望の続編『ジョーカー フォリ・ア・ドゥ』。
ハーレイ・クイン役にレディ・ガガ様という強烈なキャスティング、しかもミュージカル仕立てというのだから、シネマシティの出番キタ。
そして来月11月15日(金)公開の、リドリー・スコット監督自ら手掛ける続編『グラディエーターII 英雄を呼ぶ声』を踏まえての『グラディエーター 4Kデジタルリマスター』が2週間限定復活。
これ少し前に《午前十時の映画祭》で上映させていただいたのだが、映像のみならず、音もかなり良くなっていて鑑賞体験の質が格段に上がっており、「あれ? こんなに面白かったっけ」と衝撃を受けたので、ぜひご覧いただきたい。ド迫力の【極音】で贈ります。
まさかのフィリピンから届いた、日本ロボアニメへの半世紀越しのラブレター『ボルテスV レガシー』がアツい。
1977年に放送されていたサンライズ制作の「超電磁マシーン ボルテスV」。実は同時期にフィリピンでも放送されて社会現象になるまでに。その後1999年の再放送時にリバイバルブームが再燃するほどの愛されよう。
そしてついに2023年に実写版TVシリーズと映画が制作、日本でも凱旋上映という運びに。この情熱には応えたくなる。テーマ曲が日本語で歌われているのも泣ける。
『ランボー トリロジー4K』として『ランボー』シリーズ最初の3本がリヴァイヴァルされるのもたまらない。
特に1作目は、単なるアクション映画の範疇に収まらない、ベトナム戦争がアメリカに残した傷跡を糾弾する社会派の側面が強く、それゆえにとりわけ強く胸に突き刺さる。
戦場の迫力をぐっと高めるために【極音】で。
この他にも、先月から続けている是枝監督特集の傑作『歩いても 歩いても』の35mmフィルム上映、いまや舞台版ミュージカルが大人気の、男は男らしくという風潮が強いイギリスの炭鉱の町で男の子がバレエダンサーを目指す感動作の復活『リトル・ダンサー デジタルリマスター版』、「踊る」シリーズ久々の復活、しかも前後編の大作『室井慎次 敗れざる者』、名優マイケル・ケインの引退作となる『2度目の離ればなれ』、高校生だった田中麗奈の瑞々しい魅力でヒットしたボート部映画『がんばっていきまっしょい』のアニメ版、著作権切れをいいことに好き放題やるホラーシリーズ最新作『シン・デレラ』など、楽しみな作品続々。
今月も、映画館でお会いしましょう。