『トップガン』イヤーに贈る、杉山P企画協力「航空映画セレクション」開催。2/22(土)-24(月)『嵐を突っ切るジェット機』3/28(土)-29(日)『今日もわれ大空にあり』濃厚トークショーも。

2020年2月11日

 7月10日(金)公開『トップガン マーヴェリック』がノーCG空撮で話題だけど、こちとらそんなの50年以上前にやってんだよ!

 航空自衛隊の協力で作られた実機がバンバン登場する、もはや文化遺産的貴重映像とも言える日本の航空映画を、『ガールズ&パンツァー』のプロデューサーで、これまでに「AIR BASE SERIES」等の数々の航空ビデオ作品をプロデュースし「航空ファン」誌での連載も持つ杉山潔さんの企画協力でセレクト。
 
 シネコンの常識を覆す、名画座ですら腰が引けるだろうマニアック上映会。
 「映画ファンのためのシネコン」ゆえに、35mmフィルムにて上映。
 
 2/22(土)、3/28(土)には、岡部いさくさん(軍事評論家)、石川潤一さん(航空・軍事ジャーナリスト)、神野幸久さん(「航空ファン」編集次長)、そして杉山潔さん司会による特濃トークショーも開催。


 杉山潔プロデューサーより

 1903年12月17日、キティホークの丘でライト兄弟が初の動力飛行に成功して以来、航空機を題材とした映画も数多く製作されてきました。それは1910年12月19日に動力初飛行を成し遂げたわが国でも同様です。

 航空機は二つの世界大戦を機に大きく発展し、同時に多数の航空映画が製作され現在に至ります。
 その中で、実は自衛隊黎明期の1950~60年代に航空自衛隊映画と呼ぶべき作品が製作されていたことは、一般的にはあまり知られていません。当時のロードショー以降、映画館で上映される機会が殆ど無かったからです。

 今から50年以上前、航空自衛隊の全面協力により制作された映画には以下の作品があります。

1957年 ジェット機出動 第101航空基地(東映)

1960年 『暁の翼』(大映)

1961年 『俺らは空の暴れん坊』(ニュー東映)

1961年 『嵐を突っ切るジェット機』(日活)

1964年 『今日もわれ大空にあり』(東宝)

1968年 『ジェットF104脱出せよ』(大映)

 この度、シネマシティで上記のうち『嵐を突っ切るジェット機』と『今日もわれ大空にあり』の2作品の上映が決定しました。

 今後こうした埋もれた内外の航空映画も積極的に上映の機会を設けていきたいと考えております。
 特に今回の上映は、各映画会社の協力を得てオリジナルの35㎜フィルムで実施するもので、非常に貴重な機会となります。

 この機会をぜひお見逃しなく。


日時■
『嵐を突っ切るジェット機』
2020年2月22日(土) – 24日(月・祝)
トークショー:2月22日(土)時間未定 昼予定
『今日もわれ大空にあり』
2020年3月28日(土) – 29日(日)
トークショー:3月28日(土)時間未定 昼予定
会場■シネマ・ツー/cスタジオ予定
料金■通常料金 ※各種割引適用
チケット■通常スケジュールでWeb予約、ツー窓口販売


©日活

嵐を突っ切るジェット機
2月22日(土) – 24日(月・祝)
マイトガイ小林旭主演
日活らしい「無国籍」の香る、痛快アクション映画

 マイトガイ小林旭が航空自衛隊のアクロバット飛行チームのパイロットを演じる異色作。

 本作の舞台となるのは実在する航空自衛隊アクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」であり、登場する機体はF-86F戦闘機。

 しかし本作品で登場するのは、同じブルーインパルスのF-86Fでも、1964年の東京オリンピックで大空にカラースモークで五輪の輪を描いて有名となった白に青い楔型のラインが入った機体ではなく、それ以前のごく短い時期に使用されていたカラーリングの機体だ。
 この頃の機体はカラー写真が僅かしか残されておらず、本作で撮影された空撮を含むカラー映像は非常に貴重なもの。
 なお、当時の民間のジェネラル・アヴィエーションで使用された機体も多数登場する。

 ストーリーは荒唐無稽で物語の決着の付け方もいかにも当時の日活アクション映画だ。

1961年/日活/95分/カラー作品
監督:蔵原惟繕
出演:小林旭、栗原良二、笹森礼子、芦田伸介、吉行和子、チコ・ローランド、高原駿雄、江角英明、草薙幸二郎、江幡高志、山内明、高品格


画像提供:東宝株式会社

今日もわれ大空にあり
3月28日(土) – 29日(日)
東京オリンピックイヤーに作られた
熱き航空自衛隊青春映画

 航空自衛隊浜松基地を舞台に、主力戦闘機F-86セイバーから、最新鋭戦闘機F-104スターファイターへの転換に伴う教官とパイロット訓練性の交流を通じて、新時代へと羽ばたいていく若手パイロットの成長を描く。

 空撮も含めたダイナミックな飛行シーンにはアクロバット飛行チーム「ブルーインパルス」のパイロット達が協力した。また、ストーリーの必要上、当時の航空自衛隊の主要な配備機が次々と登場する。

 なお、1964年の東京オリンピックで五輪を描いた際のブルーインパルス機の白地に青い楔型ラインのカラーリングは、本作撮影後にチーム内で検討された新塗装案を東宝の美術デザイナーが監修したもの。

1964年/東宝/103分/カラー作品
監督:古澤憲吾
出演:三橋達也、佐藤允、夏木陽介、当銀長太郎、稲垣隆、星由里子、新珠三千代、酒井和歌子