The Sound of Silence
1966年、そう唄ったフォークロックデュオの声が、世界中の街角に流れた。
それは「無意識」や「民衆の声」の、高度に概念的な比喩だった。
静寂の音
2020年、だがそれはついに、たしかに物理現象として我々の前に顕現する。
混乱と革命をもたらした戦争映画のひとつの極点を介して。
人間の可聴域を遥かに越えた、13Hzという超低周波音を発音することが可能なMeyer Sound社の「VLFC [Very Low Frequency Control element]」という名の〝音の鳴らないサブウーファー〟を今上映のために用意。
元々はNASAの震動実験のために生み出されたものである。
トライベッカ映画祭における本作のプレミア上映でのみ行われたスタイルを、ついに実現。
このために専用プロセッサまでも開発。
重低音の震動や重厚感を強化しつつ、聞こえる低域の、中高音域への干渉を減らすことで、よりクリアに響かせることが可能に。
称して【極爆SILENCE】。
これは、誤記ではない。矛盾でもない。
それは鳴らない。
それはただ震える。
シネマシティは、映画館音響の新領域を切り拓き続けていく。
『地獄の黙示録』の研究を続ける堀切日出晴さまからコメントを頂きました。
―――オーディオ・ビジュアル・ライター 堀切日出晴
79年公開当時、ウォルター・マーチの音響デザインは録音技法の革新と賞賛されたが、再生技術面での限界があり、戦場音に内在する強力で肉体的なパワーを効果的に模倣する試みが妨げられた。2018年、その彼がオリジナル6chサラウンド・マスターを発見したことで、大幅にクリアなサウンドを作成可能となった。6ヶ月を費やし蘇生・新生した戦時サウンドが、脳内で原始的な反応を引き起こし、アドレナリンを放出させる凄み。加えて79年にコッポラのゾエトロープと提携したメイヤーサウンドが全面的にバックアップ、コッポラ念願の「振動する空気を内臓で感じる低音」までも実現した。LEOPARD、1100LFC、HMS12で構成したフル・メイヤー・システムでの鑑賞は、コッポラやマーチが熱望した音響再生の最終形態であり、究極の上映を約束しよう。
特別料金 +1,000円
【極音】【極爆】は専門家や制作者をお呼びしたり、新しいスピーカーやスクリーン導入した時も、映画館改革の一つとして、料金が障害にならず、できるだけ多くのファンに届けたいと通常料金でやってきましたが、今回だけは期間限定の機器レンタルであり、実現までにも多くのコストが掛かっているためにまかないきれず、大変申し訳ないのですが特別料金として「+1,000円」を頂戴いたします。それに見合うクオリティでお届けできるよう尽力します。
何卒ご了承くださいませ。
概要■超低域サブウーファーVLFCを上映中レンタル増設。
通常の【極爆】設備にプラスし、【極爆】のその先の音世界を味わっていただく上映。
サイレント上映ではなく、大音量上映です。
日時■2020年9月26日(土)-10月8日(木) 13日間
会場■シネマ・ツー/aスタジオ
料金■通常料金+1,000円 ※各種割引適用
チケット■通常スケジュールでWeb予約、ツー窓口販売
有料会員シネマシティズン:4日前/一般:3日前から
上映時間、Web予約確認はこちらから
https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/2022