立川シネマシティの映写チーフの雨宮が、個人的に音推しの作品についてコメントしていく【アメオトノオト】。

今回は20日(金)から限定上映の『超かぐや姫!』についてです。
初日の金曜も完売し土曜日も完売という某戦車アニメや某UKロックバンド映画のような久しく忘れていたシネマシティらしい賑わいを感じています。
先日、監督をはじめ、製作関係者をお招きして音響調整をさせていただきました。
aスタジオとbスタジオの両方とも関係者方々の監修と調整を共同で行っています。
たぶん、シネマシティをあまりご存じない方達からすると大きいaスタジオの方が凄いのではと思っている方も多いかなと思います。
そして、チケット争奪戦でbスタジオしか取れずaスタジオが良かったなって思っている方も少なからずいるかと思います。
安心してください。どちらが上という事はありません。得意とする表現、得意とする音が全く違います。今日はスクリーン事の違いを少し解説してみようと思います。
aスタジオは有名なのであまり語る事もないかなと思いますが、aスタジオの音はとても繊細です。小さい音も取りこぼさず伝える能力には大変長けています。あの大空間で0.1dBの違いが分かる凄い能率のシステムです。ただ逆に繊細過ぎて良いも悪いも全て聞こえてしまうのと、スピーカーが特殊なので繊細が故にデメリットになる事があります。音の調律を少しでも間違えると毒にもなりますが、的確にできた時のその音色の美しさたるや唯一無二ではと思える素晴らしい音がします。
直近ですと、『涼宮ハルヒの消失』で音圧に頼らないその繊細で美しい音色を体験していただけたのではないでしょうか。
その反面で、耳の限界が先に来てしまうほどの大音量を歪みなく再生できる余裕もあります。
映画音響の枠に囚われないスペックを有しています。
bスタジオの音は包容力と少し官能的という表現が合うかもしれません。メインスピーカー自体は少し古いモデルで癖が強いのですが、この癖がまた大変心地いい音を奏でてくれます。Meyer Soundファンの間だとこの時期のMeyer Soundスピーカーのこの癖に惚れている方も多いです。例に漏れず私も大好きで、現行機種の音も好きですがこのMTS4やMSL3やCQとかこの辺のスピーカーたちが本当にホーン鳴きの歪が素晴らしく気持ちよくて位相特性もパッシブで合わせる気の狂いを感じる設計だったりでちょっとマッシブな(以下略
サラウンドに関してはaスタジオもbスタジオも同じスピーカーを使っています。
私としてはサラウンドはbスタジオの素晴らしさを布教したいなと思っています。シネマシティで一番の素晴らしいサラウンド空間となっています。
サブウーファーに関しては好みが分かれる仕様となっています。
aスタジオはとにかくパワフルかつ輪郭があり、アタックの速さを感じる低音です。
bスタジオの方は面で音を感じるという独特かつかなりのマッシブな低音を体感できます。
あとこれは今まであまり表に出ていませんが、スピーカーをコントロールする音響機器はbスタジオの方が新しい高スペックな機器を使っています。
なので実は、総合的にみると音響のスペック差というのはあまり無かったりします。
音響でよく使われる言葉で個人宅程の小さく近い音場をニアフィールド、映画館やコンサートホール等の大きい空間の音場をファーフィールドと言います。
普段、イヤホン、ヘッドホンやニアフィールドで聴きなれている方からするとファーフィールドの音は別物の世界の音になるので戸惑いもあるかもしれませんが、空間に響く音響の楽しさを感じてもらえたらと思っています。
あと映像に関してですが、スクリーンサイズは実はbスタジオの方が大きく、恐らくですが今は日本最大のスチュワート製スクリーンだと思います(ウチのスチュワートはもっと大きいよって劇場様があったら教えてください)。aスタジオもbスタジオも同じスチュワート製ですので両方とても綺麗です。
映像は個人的に視覚上では両スクリーンともドルビーシネマにも匹敵する綺麗さを色々な方の助力のおかげで叶えられていると自負しています。
aスタジオが有名すぎるので、今回はちょっとbスタジオ贔屓に語ってみました。
両スクリーンとも最高の状態での上映になりますので、どちらで鑑賞していただいてもお楽しみいただけると思っています。
ですが!
現状は満席になってしまっていますが、平日とかなら空いてる回もあるはずなので両方のスクリーンとも観てほしいなと。
別にわがままなんて言ってないんだから!キミに心から思ってほしいの!音がいいって!って思っています。あぁカラオケ行きたい。