【アメオトノオト】というブログですが、今回は映画の音でも作品の話でもなく、映写の主役の一人でもあるキセノンランプの話です。
ついこの間、全てのスクリーンをレーザー化してしまったシネマシティが、何で今更キセノンランプの話してんのって思うかもしれませんが、深い事は考えずにいきましょう。
先日、いつも良くして頂いている、ウシオ電機という個人的に世界最高の品質だと思っているランプメーカーでランプの神様のような存在であるHさんから「現地見学はご時世的に難しいけど動画でランプ工場を見せられますよ!」と大変おもし…ありがたいお話しがあり、「是非!」とお願いしたところ、突発的にHさん直々にランプの構造も一緒に解説してくれる勉強会がシネマシティの一室で開かれていたのです。
さて、映写機は長い間キセノンランプというランプを使って映像を投影していました。
フィルム映写機も白熱ランプ、ライムライト、カーボンアークと来てその後は長い間キセノンランプが使われ、デジタルシネマも未だ現役でキセノンランプが使用されています。
ちょっと専門的なページですがウシオ電機のサイトでいろんなランプの詳細と年表見つけたので貼っておきます。
https://www.ushio.co.jp/jp/technology/lightedge/200007/100222.html
そんなキセノンランプは私も長年愛用させてもらっていますが、ランプ交換はすれどあまり詳しい事は知りませんでした。なのでこの勉強会ではランプがどのように作られ、どのような部品で構成されているのかを詳しく教えて貰えました。
シネマシティによく来て頂いている方はご存知だと思いますが、シネマシティはたまに35mmフィルムの上映もしています。
そのためもう販売していない35mm映写機のランプを新品未開封で何本かストックしています。
Hさんに消費期限的な物あるんですか?と聞いたら特にはないよと言う話だったので、あからさまな腐食が無い限りはもう4~50年ぐらいはランプだけの話であればフィルム映写が出来るかなと思います(メーカーが倒産しているので映写機がもつか分からない)。
ランプも使用する映写機等で若干形が変わるので他のシリーズの流用って難しいんですよね。
そして全てウシオ電機さんのランプです。
さて話を戻して勉強会ですが、
ランプの各パーツたちを一つ一つ見せてもらい、工場ラインを映像で細かく見せてもらいました。
公にはできないので感想しかいえないのですが、
とても楽しかった
機械作業で効率化されている部分もありますが一定の高品質にする以上機械化が有効と考えた結果だったり、どうしても人の手でしか出来ない工程はウシオの職人がとてつもない技術力でランプの製造をしていました。
他のメーカーでは妥協している部分も、ランプのもろい部分などを熟知しているウシオだからこそ手を抜かず製造している部分もたくさんあり、あのウシオのキセノンランプの信用はこういった製造クオリティの積み重ねなんだなととても感動しました。いや本当にこれ凄いん面白いんですが公にできないのがもどかしいです。このランプの構造の一つ一つ、材料の一つ一つにとても深い意味があり、男の子の心がくすぐられますね。
めちゃくちゃウシオさんをプッシュしていますが、一円ももらっていません。
ランプは上映クオリティに直結する部分ですので、値段等で妥協はしてはいけない部分です。
結局、質の悪いランプだと上映中に破裂したりして映写機自体が粉々に壊れてしまいます。そして交換サイクルも使用推奨時間まで持たなかったりするので結果的には高品質な物を使う方がお得ですし、クオリティ面でも有利です。
ランプの構造が今までより理解でき、私たちの取扱いにも深みが増したと思います。ありがとうございました。
ウシオさんのランプを(35mmで)今後もずっと使っていくつもりです。
DLPはレーザー化しちゃったんですがね。