夏休みになると、上映本数が少なくなる。
これシネコン豆知識。
なぜなら大作たちがどどーんとスクリーンを占めるから。
つまり7月8月は各館個性が出しにくくなるのだけれど、そんな中でも、シネマシティはシネマシティ。
まずは「料理の鉄人」のテーマ曲に使われたことで知られる、消防士映画の金字塔『バックドラフト 4K』。これはとんでもなく面白いので朝起きて来る価値あり。【極音】で。
他館でも上映される細田守監督の『時をかける少女』と『サマーウォーズ』の2週間限定復活上映。
だがシネマシティなのでただやるだけでなく両作を【極音】で上映するのに加え、さらに独自にやはり細田監督作であり『サマーウォーズ』の原点的作品『デジモンアドベンチャー ぼくらのウォー・ゲーム!』を貴重な35mmフィルム上映。
チラシも予告編もなければ公式HPもない、まったく宣伝しないという前代未聞のスタイルで挑む、全世界待望の宮崎駿監督の最新作『君たちはどう生きるか』は、完全に秘密のヴェールに包まれており「冒険活劇ファンタジー」であること、宮崎監督の伝記的要素のある作品であるということだけが、発表されている。
期待しかないのだが、映画館スタッフとしては心配で仕方ないという二律背反。
そしてもう次の週には、今もエンタメの最前線を突っ走るスーパースター、トム・クルーズ様の『ミッション:インポッシブル デッドレコニング PART ONE』が始まってしまうという贅沢。
なんといっても『ミッション』シリーズは前作『フォールアウト』で、6作目にしてとてつもない傑作を放り込んできたわけで(Rotten Tomatoesでも批評家97%、観客88%が高評価)、監督クリストファー・マッカリーが続投、ストーリー的にも繋がっているときたら、もうたまりませんよ。はい【極爆】決定。
邦画も負けてられるかと、難しい漫画の映画化にして大ヒットした『キングダム』シリーズ3作目『キングダム 運命の炎』を撃ち放つ。
そして7月を締めくくるのは、2022年10月スタートにもかかわらず、現在もなおロングラン中のとにかく面白すぎる傑作『RRR』の、なんと日本語吹替版が登場。
杉田智和、日野聡、内田真礼、野島昭生、久保ユリカ、田所あずさという豪華声優陣で『RRR』の世界がまたひと味変わることに期待。もちろん吹替用に新たに調整を行って【極音】で。
吹替版でも「INTE”RRR”VAL」あり上映ができるかどうか、現在交渉中(上映素材を新たに作ってもらわなければならないため)。
《月イチ アニオール》も夏休みスペシャルということで、超ビッグタイトル「けいおん!」を7月8月で3回にわけて1期2期全話上映。リアタイ世代はもう夏休みなんか関係なくなってるかも知れないけど(笑)、若い世代のアニメファンも、とにかく天才・山田尚子監督の20代前半の時の、繊細でキラキラ輝く才能を、超美麗なスクリーンと考え得る最高の音響で味わう、至福。
たちこめる灰色の雲はやがて消え去り、どこまでも高く白雲そびえたつ空へ。
さあ、始まるよ、夏が。