2024年12月のラインナップ

 もはや動画サブスクサービスのトップページのようなジャンル、新旧入り乱れの12月。

 幕開けは、シネマシティ周年の大型企画「ようこそ映画音響の世界へのセカイへ」の根幹を成す、映画ファン必見のドキュメンタリー『ようこそ映画音響の世界へ』。 
 この後、今作で大きく取り上げられた3本、ソフィア・コッポラの才能を確定づけた『ロスト・イン・トランスレーション』(35mmフィルム上映)、キング牧師による伝説のセルマの行進を描いた『グローリー 明日への行進』、凄惨なノルマンディー上陸作戦の戦場を言葉を奪う迫力で描いた『プライベート・ライアン』を週替りで上映。

 そして11月末からのフランシス・フォード・コッポラ監督作品特集より、監督自身の制作会社アメリカン・ゾエトロープを倒産に追い込んだ、巨額をはたいたロマンティック・ミュージカルの再編集版『ワン・フロム・ザ・ハート リプライズ -4Kレストア版-』は【極音】で。
 週替りで『アウトサイダー コンプリート・ノベル -4Kレストア版-』『ハメット』と続きます。

 天才リン=マニュエル・ミランダの名曲「どこまでも~How Far I’ll Go〜」(YouTubeで13億回再生)が世界中のディズニーファンの心を掴んだ『モアナと伝説の海』、その続編『モアナと伝説の海2』のメイン曲を手掛けるのは、史上最年少でグラミー賞「最優秀ミュージカル・シアター・アルバム賞」を受賞した才能、女性2人組アビゲイル・バーロウとエミリー・ベアー。
 その「ビヨンド~超えていこう~」もめちゃくちゃ良い曲だぞ! 2:25からの展開が神。
 これはシネマシティの出番【極音】で。

 嬉しいニュースは、名曲「Calling You」のメロディが胸の中でこだまする名作『バグダッド・カフェ』が4Kレストアで帰ってくる。
 旅行中、アメリカ西部の砂漠の真ん中で夫婦ゲンカして、旦那に放り出されたドイツ人中年女性が、行く宛てもなくさびれたモーテルで働くことになる人間ドラマ。傑作。

 そしてリン=マニュエル・ミランダ大先生は実はこっちの音楽をやっている『ライオン・キング:ムファサ』
 驚異的な映像クオリティと、実際には何もない空間である、仮想CG舞台装置にカメラマンが実際にカメラを手に持って撮影するという未来過ぎる斬新な制作手法に度肝を抜かれた『ライオン・キング』超実写版だったが、今回のクオリティもスゴい。
 もちろんミランダ先生の曲なら間違いないんで【極音】。

 今回はちゃんと公開日初日から参戦、北欧メタル大国フィンランドのヘヴィメタ馬鹿野郎たちが人生の大逆転をかけてノルウェーのフェスに挑む、青春爆笑バンドもの映画の傑作『ヘヴィ・トリップ 俺たち崖っぷち北欧メタル!』にまさかの続編『ヘヴィ・トリップII 俺たち北欧メタル危機一発!』登場!

 今度はドイツのメタルフェスに誘われるが、獄中にいて出られない。しかしギターの父親が病に倒れ金銭的ピンチに陥り、フェスに出るため脱獄を試みるという、いい感じのバカストーリー。
 しかもなんと、日本から世界のベビメタちゃん参戦! 
 音楽モノなんでやりますよ、【極音】で。

 そしてこれは年末をガツンと盛り上げるニュースとなった大ヒットミュージカル『レ・ミゼラブル』の復活。「デジタルリマスター/リミックス」ということで、さらに音が良くなっていると思われ、大期待。
 アン・ハサウェイの魂をえぐってくる「I dreamed a dream」、もちろん高らかに歌い上げられる「Do you hear the people sing?」らが、aスタジオのハイクオリティでふたたび。
 世界で最も美しい『レ・ミゼラブル』を目指して、再調整【極音】。

 全部は紹介できないが、他にも面白映画たくさん。

 12月の《月イチ アニオール》は今年のハケンアニメのひとつ「ガールズ・バンド・クライ」、そしてつい先日4期も発表された「創世のアクエリオン」の1-13話。aスタジオで聞く「1万年と2千年前から愛してるー♪」に期待。

 めちゃめちゃひさしぶりの劇場版『劇場版 忍たま乱太郎 ドクタケ忍者隊最強の軍師』も楽しみ。

 アメリカ制作で世界配給される、『ロード・オブ・ザ・リング』シリーズの200年前を描くニメ、神山健二監督最新作『ロード・オブ・ザ・リング/ローハンの戦い』も日本人として応援したい。

 忙しい師走でも心荒まないよう、映画館でお会いしましょう。