2024年7月のラインナップ

 2024年7月のラインナップは……え、作品数少なくない?
 映画館あるある、夏休みは作品少なくなりがち。大型の作品が増え、1本あたりの上映回数が多くなるため。
 そんな中でも、シネマシティならではのユニークな作品、組み込んでます。
 
 さて、華々しく7月の先頭を切るのは『バーフバリ』主演のプラバースが帰ってくる、新たなインド映画の伝説を築けるか『サラール』を【極音】で。
 監督は快作『K.F.G.』シリーズのプラシャーント・ニールで間違いなし。
 繊細さとド迫力を両立させて贈ります。 

 上映させてもらえて嬉しいのは、スペインの巨匠ペドロ・アルモドバル監督の新作短編『ストレンジ・ウェイ・オブ・ライフ』。イケオジでクィアの保安官ふたりの愛を描く西部劇。
 今回もアルモドバル監督と長くタッグを続けるアルベルト・イグレシアスが音楽ということで、これはもう【極音】で。

 韓国で特大ヒット、実話インスパイアードの『密輸 1970』
 シネマシティでは有料会員シネマシティズンメンバー様向けに試写会も実施。
 実際に行われていたという、禁輸品を海に投げ捨てて、それを海女さんが回収するという密輸ビジネスからアイディアを得て、海女 vs 密輸王 vs 税関 vs サメという入り乱れてのクライムアクションに仕立てあげた。

 一部劇場ではすでに公開されている、ドイツの現代美術家アンゼルム・キーファーの作品世界を、『PERFECT DAYS』のヒットも記憶に新しい巨匠ヴィム・ヴェンダース監督が描き出すアートドキュメンタリー『アンゼルム “傷ついた世界”の芸術家』をシネマシティでも遅れて。
 
 ヴェンダース監督のアートドキュメントと言えば、あの息を飲み、言葉を失うほど美しい『PINA/ピナ・バウシュ 踊りつつける命』が思い出されるが、今回もオリジナルは同じく3D撮影されている。
 一部で3D上映もされていますが、残念ながらシネマシティには3D上映設備がもうないので、聴覚のほうで没入感を上げることに注力します。

 NASA映画にハズレなし!?
 今回は宇宙飛行士でも、技術者でもなく、広報官にスポットライトをあてたところが新しい。
 いまだ囁かれ続けている「月面着陸はなかった/あの映像はフェイク特撮」という噂の真相を描く、今夏の注目作『フライ・ミー・トゥ・ザ・ムーン』。
 国家的陰謀を暴く、というしかめっ面で大仰なスタイルではなく、ライトなコメディ感がいい感じ。 

 MCUシリーズは追ってなくても、映画ファンならこれだけは観ておきたい『デッドプール』シリーズ3作目。
 冒頭から大爆笑、ブラックなジョークがバチバチ炸裂しまくって、エンド・クレジット後まで腹抱えて笑わせてくれた「優れたタイヤキ」ムービーである第2作目のあとなので、期待値上がりまくりなんですけど。
 
 しかも『LOGAN/ローガン』という、あえて「アメコミもの」というジャンルから分けたいくらいの傑作を踏まえてのウルヴァリンとのタッグ作。
 そりゃ【極爆】やらせていただきますって。水曜公開という特殊パターンなので、スケジュールの調整を。

 色彩が踊り、描線が舞う、特異なアートスタイルがクールすぎる『劇場版モノノ怪 唐傘』にも注目。
 これはシネマシティの美しい映写でぜひ、ご覧いただきたい。
 主演作『キリエのウタ』でも観客の心をえぐりまくった、錆びて鈍く光るナイフのように美しい歌声をもつアイナ・ジ・エンドが主題歌を担当するということもあって、これは【極音】で。

  「怪獣8号×立川市 防衛隊員の休日」として市を上げてのコラボレーションを行ってきた「怪獣8号」、シネマシティではTAG LIVE! LABEL缶の販売のみならず、《月イチ アニオール》の特別編第二弾としてオールナイト全話上映を決定。

 7月の《月イチ アニオール》はすでに発表済みの通り「ダンジョン飯」の第2シーズンで決まっており「月イチ」ルールはあってないような形骸となっておりますが、気にしない。

 最後に、シークレットは皆さんお待ちかねのアレの復活。
 お楽しみに!