立川シネマシティの映写チーフ、雨宮が【雨音 AMEOTO】のサインをつけた、個人的に音推しの作品についてコメントしていく【アメオトノオト】。今週は【雨音】ではなく【極上爆音】作品のコメントをしていきたいと思う。
『007 スペクター』
aスタジオ/極上爆音上映/9月24日(金)〜9月30日(木)迄
https://res.cinemacity.co.jp/TicketReserver/studio/movie/581
ダニエル・クレイグの007シリーズはとにかく、画も音もオシャレでかっこいいという印象が強い。この『007 スペクター』も例に洩れず、物凄いオシャレでかっこいい。
それだけではなく、クオリティ面でも素晴らしいサウンドデザインになっていて、「画の良さに負けない」というより「音に負けないように画が作られている」と思えるほどに素晴らしい音が入っている。
冒頭の有名な死者の日のパレードシーン。サム・メンデス監督お得意のワンカットで撮られたこのシーンはボンドの移動に合わせて音楽がシームレスで繋がっていく。あまり音楽には詳しくないのだが、凄腕のDJのプレイを聞いているようだ。
音楽が混ざりながら繋がっていく、超絶技巧の塊のようなこのシーンを最大限に楽しむのならば、やはりaスタジオの右に出るものはないだろうと思う。
ラインアレイスピーカーのMeyer Sound LEOPARDと個人的にとても豊かな音がでてお気に入りのサラウンドスピーカーのMeyer Sound HMS-12というスペックだけでも魅力的だが、当時『007 スペクター』を上映した時には無かった、DolbyのシネマプロセッサーのCP850と劇場内に設置したヘルムホルツの共鳴器の原理を使った吸音器。
CP850はサウンドプロセッサーとしてかなり優秀で、とても解像度の高い音を提供してくれる。そしてその解像度の高い音を過不足無く、音の粒を潰さずちゃんと再生できるaスタジオのスピーカー達。そのスピーカーたちが再生した時に建築の関係で生まれてしまう、いらない雑味な音を打ち消してくれる吸音器。
さらには極上爆音なので、日本が誇るサウンドシステムチューナーである増氏の音とスピーカーの事を知り尽くしているからこそできる、システムの調律のような素晴らしい音響調整がされた『007 スペクター』。
こんな贅沢仕様で新作『007 ノータイム・トゥ・ダイ』の前にシネマシティで見返すのはいかがだろうか。